関節は狭く、上腕骨頭の1/3しかない肩関節は
その不安定さを補うように肩甲骨が自由に動き、
関節唇、関節包、回旋筋腱板が存在します。
そして肩を上げる動作にもあらゆる関節の複合的な運動範囲が必要となり、
肩甲上腕関節:40%
肩甲胸郭関節:20%
胸鎖関節:10%
肩鎖関節:10%
その他:20%
とされています。
つまり多くの人が肩とイメージする肩甲上腕関節ですが、
実はそれ以外の関節の役割の方にも着目する意義が十分にあるということをご理解ください。
そして、肩の障害予防として肩回旋筋腱板の強化が安定性に特に関与しますが、
これらも協調的に働く必要があります。
要するに、
回旋筋腱板強化のためのチューブ等を用いたエクササイズが主流とされていますが、
肩関節の構造的特徴から、
深部にある筋肉を1つ1つ強化していくよりも
協調的に収縮を起こすための工夫が効果的であることが考えられます。