足底には、
かかとの骨から足の指の付け根にかけて、
強靱な繊維状の組織である腱が膜のように広がっており、
それを足底腱膜と呼びます。
足底腱膜は足底の土踏まず(縦アーチ)を保持して、
歩行やランニングによる衝撃を吸収する役割を持ちます。
足底筋膜に繰り返しかかる負担によって炎症が起こることを"足底腱膜炎"と呼びますが、
歩くという動作は生活において必要不可欠であるため一度炎症が起こってしまうと、
負担そのものを取り除かない限り悪循環から抜け出しにくいのが特徴です。
また、足底腱膜炎を誘発する因子として、
スポーツによるオーバーユース(使いすぎ)をはじめ、
長時間の歩行や立ち仕事、
不適切なシューズの使用、
硬い路面でのトレーニング、
足の筋力不足や柔軟性の低下、
足の形の変形(扁平足や外反母趾)などが挙げられます。
足底腱膜炎は"扁平足"に合併しやすい症状であり、
根本的な原因として
足の骨や靭帯・筋肉に問題があり、二次的に足底筋膜炎へとなってしまうケースがほとんどです。
ここで気になるのが
足底腱膜炎に対する対応。
中・長期的に見ると運動療法による治療が最も効果が高く、
下肢後面の硬さ(柔軟性低下)や、
足指の機能不全、
偏平足
などの足部の形態異常などを評価し、
患部の負担軽減が根本的な改善につながります。
また注目する筋としては
後脛骨筋と長腓骨筋、
それぞれの腱が足底部で交差しており、
両筋とも足部の剛性を高めることで、
推進力の伝達効率を高めると推察されています。
ご参考になれば幸いです。