私たちの体には無意識に姿勢のバランスを保つ機能が備わっています。
その機能を司る場所の一つが
耳の中に存在する前庭覚(体の傾きや加速、回転を感じる感覚)です。
また、その前庭覚に異常を来すことでめまいは起こり、
その機能の近くには
聴覚に重要な蝸牛が存在するため、
めまいと同時に難聴も併発される場合が多くみられます。
めまいは
●中枢性めまい
(脳梗塞や脳腫瘍などの中枢神経系の疾患)
●末梢性めまい
(良性突発性頭位めまい症、前庭神経炎、メニエール病、突発性難聴など)
●頚性めまい
(頚部由来のめまいで、骨・筋・靱帯・動脈などが関与)
●心因性めまい
(精神疾患由来)
の4つに分類され、
中枢性のめまいであれば、
脳の障害によるものであり目眩以外の症状も生じるとされ、早期に専門機関の受診を推奨されます。
この中でも頚性めまいとは、
頚椎・頚髄疾患を根底にして
頸部に過度な負担がかかり誘発されるめまいを指し、
ストレートネック、側弯症、肩こり首こりを日々感じられる方に生じやすい症状となります。
頸性めまいに対する介入として
軽いふらつき感や浮遊感、頭部の傾き、視覚の不安定、地面を脚で押している感覚が乏しいなどの場合は
前庭システムに対する訓練が推奨されます。
また
当然ですが原因は様々であり、
ただ前庭覚に刺激を入れるだけでは改善に結びつくケースは少なく、
頭部や脊椎の位置覚や自律神経や呼吸といった
内科的要因も併せて介入する必要があることをご理解ください。