「立ち上がりの際に股関節が痛い」
「歩き始めると脚の付け根が痛い」
「股関節を深く曲げると脚の付け根が痛い」
など股関節周囲の疼痛にお悩みの場合、
臼蓋形成不全による骨異常が疑ってよいかと思います。
またその場合、
2次的に変形性股関節症が進行してしまうケースもあるため、必ず知っておきたい病態となります。
臼蓋形成不全とは
寛骨臼の形成が不十分で被覆が浅い(股関節の屋根が浅い)疾患、形態異常であり、
変形性股関節症へと繋がる主要な原因疾患です。
また変形性股関節症には
1次性、2次性とあり、
1次性のものでは加齢や筋力低下など明確な原因がなく生じるものですが、
2次性では臼蓋形成不全など先天的に骨構造
から変形性股関節症に進行していくケースとなります。
日本人における
「変形性股関節症」患者の多くは2次性のもので
「変形性膝関節症」患者では1次性の割合が増加します。
また臼蓋形成不全では
骨性の不安定性が生じている状態となるので、筋の柔軟性ではなく、軟部組織による安定化を図るためのアプローチが必須となり、
闇雲なストレッチは
むしろ症状を悪化させる恐れがあるため、注意が必要です。
ご参考になれば幸いです。